11. ファションショー
だいぶご無沙汰しています。
今日は6月に参加した、ファッションショーについて書きたいと思います。
このブログでは日本語の授業を中心に書いていますが、私の専門は「服飾」で、ルワンダの地方にある職業訓練校で女性たちに服飾に関する技術移転を行うのがメインのミッションなんです!
ルワンダでは毎年、”キガリファッションウィーク”というイベントがあり、期間中はワークショップやカクテルパーティー、最終日には海外からのデザイナーが参加するといったファッションショーが開催されます。私もそのショーに参加させてもらいました。
今回参加の経緯としては、昨年ファッションショーを鑑賞し、生徒達と作品を製作してランウェイを一緒に歩きたいな、と思ったことがきっかけです。
生徒たちにこのことを話すと、知っている生徒は一人もいませんでした。知らなくても、自分達の作品をプロのモデルが着用しランウェイを歩く姿や、メディアで紹介されるのを見たら、モチベーションや自信につながるのではないかと思いました。
製作にあたって何を作ろうか考えていた時、大胆で独特な色使いのアフリカン柄で着物を作ったら日本のアピールにもなるし、伝統衣装を見せることもできると考え、”和服”でいくことにしました。和服は直線縫いであることと、モデルの採寸なしでも調整できるので洋服より容易にできます。そして、和服の縫製を教えることもできるというのもあって和装にしました。
テーマとしては、ルワンダにある生地(チテンジ)で日本の伝統衣装である着物の1つである浴衣を表現し、日本を知ってもらうと共にルワンダと日本がこれからも友好関係を続けていくこと”ルワンダと日本の融合”を表現しました。(↓これがチテンジ)
そして、約2ヶ月間の製作期間で10着を完成!
しかし、実際のところ、授業で製作時間を作るのは難しく、途中でドロップアウトや途中入学する生徒がいたり、時間割の変更などもあり、思うように製作を進めることができず、ほとんど私が製作するという結果になってしまいました。
本番当日も金銭的な理由で生徒達を招待することはできませんでした。
生徒達より私の意向を優先した形になってしまった為、ルワンダ人を巻き込んだ活動が出来なかったなと感じています。ショーの動画を見せた時には、興味深く嬉しそうにしていた生徒もいましたが、あまり身近に感じてはいないように見えました。
ただ、私の生徒たちの反響は薄かったものの、外国人デザイナーやルワンダ人に「素敵だった、私にも作って欲しい」とか「来年もまたショーに出て欲しい」「日本の着物を知っていて、私も作りたい」「あなたのショーが一番良かった」という意見もあり、また、キガリ市内で活動している隊員の中学高校の生徒からは絶大な反響がありました!その生徒達はキガリファッションウィークを知っていて、私のショーも見たと言っていました。その生徒達から浴衣を着てみたいという声があったので、浴衣試着体験を行いました。
最初、簡単な着物の説明をした後に、モデルに着付けを行いました。そして、音楽やポージング、ウォーキングは生徒達の感性で浴衣を披露してくれました。
見せ方もパフォーマンスも上手で、こういった形でルワンダ人に楽しんでもらえたのでキガリファッションウィークのショーに出展したことは意味があったのではないかと思えました。
私の学校の生徒達には浴衣を着せたことがないので、帰国までには浴衣を着る機会を作りたいと思います。そして次回は彼女たちが制作した作品で、ランウェイを歩けるように願っています!