03 自己紹介で何が言いたい?
第3回目のテーマは"自己紹介~趣味を伝えよう~"です。
生徒達に自己紹介するときどんなこと言いたい?と聞いたら、”好きなこと”と返答があったので、好きなことでも幅がありすぎるので、「趣味」にしました。
Step 1 生徒にルワンダ語で質問して、回答を日本語にして板書する
Q(私):趣味はなんですか?(Niki Ukunda Kikuruhura?)
Q(生徒):「走ること」「テレビを見ること」「サッカー」「歌うこと」「ダンス」「カラテ」「お祈り」などなど
趣味が「お祈り」? ルワンダらしいというか、ルワンダはキリスト教90%以上で、信仰心が篤い人が多く、真面目で勤勉なルワンダ人は毎週日曜日には近所の教会にお祈りに出掛けます。日本人は『いつ、どこにお祈りに行くのか』と生徒や同僚に聞かれることがありますが、日本人は無宗教や仏教徒の人が大半を占め、 毎週、教会や寺社に行かないと答えると驚いていました。
Step 2 生徒同士で練習
【使う文】
Q:趣味はなんですか?
A:趣味は◯◯です。
Step 3 動画撮影
【使う文】趣味は◯◯です。
Step 4 動画鑑賞
撮影した動画を生徒たちと見ていると、「撮り直ししてほしい!」と言ってくる生徒もいます。また、他の生徒と比べると、上手く言えていないことに気づいたりします。これはとてもよい気付きで、上達している証拠なので、とても良いことです!
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日本で趣味を聞くと、旅行や料理、音楽鑑賞、読書などが挙げられます。ルワンダ人は海外も国内旅行もあまりしないようです。国内でも、親戚の家に行ったりするくらいで、日本人のように週末や連休に旅行に出かけるのではなく、家で洗濯をしたり、畑仕事の手伝い、近所の友人の家に遊びに行くくらいです。もちろん、首都のような都会と地方の田舎では違いがあるとは思いますが。料理も毎日、家の手伝いでしているせいか、趣味としては挙げられませんでした。
また、”カラテ”という言葉が出てくるとは思っていませんでした。確かにカラテやテコンドーやってほしいとリクエストされることも多いのですが、もちろん私は出来ません。ルワンダ人ならルワンダンダンスが出来るように、日本人ならみんなが空手ができると思っているようです。なので、空手の動画を見せています。1月に空手道の隊員が来たので、学校によんで本物のカラテを見せてあげようと思っています!
02. カタカナでなまえ
第2回目のテーマは"自分の名前を書いて、自己紹介してみよう"です。
学生は元気いっぱいレンガクラスの男子9名で、2回目の授業です!
実はよく生徒たちに”日本語で僕の名前はどう書くの?”と聞かれるので、カタカナで名前を書けるようになってもらいたいなと思いやってみました。
外国人の名前は「ジャ」とか「シャ」のような拗音や「ッ」の促音が入った名前がありますが、今回は50音と濁点の一覧のみをカタカナにローマ字でふって、表にしました。
Step 1 五十音、濁音の発音練習をする
Step 2 一人ずつ前に出てきて黒板に自分の名前を英語で書く
Step 3 名前を読み上げてカタカナ表から探す
Step 4 カタカナを書く
ルワンダ人の名前は「山田太郎」のように「名字+名前」ではなく、「ルワンダ名+クリスチャン名」です。
例えば「MUKANSIGAYE Olive」だったら、最初の「MUKANSIGAYE」がルワンダ名で「Olive」がクリスチャン名。今回はルワンダ名は発音が難しいので、クリスチャン名で書いてもらっています。
書き順はメチャクチャだけど、みんな一生懸命書いていました。意外にみんな上手でびっくり!!でも反省点は、みんなの名前には「ジャ・ジュ・ジョ」という拗音や促音が必要で、わたしがひとりずつ修正することになったので、これからは発音の全てが載っている一覧表を見てもらったほうがいいと思いました。
Step 5 「名前をもって自己紹介」(動画撮影)
【教えた文】わたしは○○です
名前が書けたら、次は「私は○○です」の練習。前回の自己紹介の授業より、発音が上手になってる気がする!!!毎回、動画撮影して、みんなでその動画鑑賞しています。
今回は自分で書いたカタカナの名前を持って、自己紹介をしてもらいました!
彼らはよく日本の音楽動画見たいと言ってくるので、何種類か動画を見せました。中でもAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」がみんな気に入っているらしく、踊りたいと言っています!
授業の中で、日本の音楽も歌おうと思っているので、「恋チュン」を踊る日がくるかも!?
01. はじめての授業!!
第1回目は”ルワンダ語を日本人に教えてあげよう”というテーマで授業を進めました。生徒は服飾科の女性徒11名です。
Step1「生徒が知りたい日本語を先生に聞く」
【使う文】(ルワンダ語)は 日本語で なんですか?
Q(生徒):Murakozeは日本語でなんですか?
A(私):Murakozeは日本語で「ありがとう」です。
これをベースに下線部のルワンダ語をこんにちは・また明日・おやすみ・さようなら等に変えて、生徒が質問して私が答えるという会話形式にして練習しました。これが言えれば、知りたい日本語は私にきけますよね!! 私がルワンダ語を知っていないと答えられませんが・・・・
↓授業風景(レンガ学科男子クラスより)
そして次に「知りたい日本語を私に質問してみて!例えば教室にあるものとか・・・」というと、
「机・椅子・ペン・ドア・窓・ミシン・糸・教室・学校・・・・髪の毛!?お腹!?」
といった言葉を聞かれました。
他に「Give me a pen」や「I need a notebook」は日本語でなんですか?とも聞かれました。この手の質問は生徒だけでなく、先生方にも言われます。彼らが日本人に何が言いたいのか見えて面白かったです!
Step 2 「生徒が日本語(単語)をルワンダ語にする」
【使う文】(覚えた日本語)は ルワンダ語で (ルワンダ語)です。
今度は反対に、下線部には覚えた日本語の単語を使って、
・机はルワンダ語でAmezaです。
・ペンはルワンダ語でIkaramuです。
・糸はルワンダ語でUrudodoです。
と練習しました。
これができれば、ルワンダ語を日本人に教えることができますよね!
Step 3 「動画撮影、確認」
最後に動画撮影をしました。動画を撮ってる間も、みんなで確認もして盛り上がりました。ただ、まだ日本語もルワンダ語も聞き取りづらいので、ゆっくり言ってもらうなど改善ができると思いました。
これらの動画はfacebookで公開しようと思っています。準備ができたらお知らせします。
こうしてルワンダの田舎で勉強した日本語が、出国前の私のようなルワンダ語を知りたい日本人の少しでも役に立てれば、生徒たちのモチベーションにもつながると信じています。
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初めて日本語の授業をやってみたけど、”ことば”を教えるって難しい。洋裁の授業なら言葉で説明しなくても、絵を書いたり、実際に縫い方を見せたりすれば、なんとなく理解してもらえる。でも、少しでも話せるようになってくれたのは嬉しい。もっと教えて欲しいと言われたことが嬉しい。毎回、授業が楽しいって思ってもらえるように工夫していこうと思います。そして、私がルワンダ語(キニアルワンダ語)をもっと話せるように頑張ろう!という気持ちになりました。